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私が一番恐れていた事が起きた。

"私以外の人"に被害がいく‥

桜を巻き込みたくない。

私は桜から携帯を奪い取り電話に出た。

『もしもし。』

「あぁ!雪梛ぁ‥!
どうして自分の携帯には出ないのに‥‥‥」

『私になんの用があるんですか?
私はあんたのこと好きじゃないですから。
もう辞めてください。』

私は低いトーンで男に伝える。

しばらく間が空いて男は喋った。

「逃がさないよ。
君の声も姿も‥全部見ているんだから。」


見ている‥?

どういう意味?

「今、雪梛の犬が水色のおもちゃで遊んでるね。」

ペルツの方をゆっくりと見る。







ペルツはお気に入りの水色のおもちゃで遊んでいた。








『‥どこ‥から‥‥‥』


「ふふっ

右上だよぉ。」