実達が引っ越してから2年半が経った。

最初の頃は怯えながら暮らしていた。

引っ越して1ヶ月もしないうちに自宅の電話番号を変えあの男からの電話が一切来なくなった。

半年もすると元通り、幸せな家庭になった。

『実さん。
今日ね、赤ちゃんの性別わかったのよ!』

『ほんとか?!』

『男の子らしいわ。』

百合子のお腹には新しい命が宿っていた。

来月で臨月を迎えようとしている百合子のお腹は大きくなっている。

『桜ももうすぐお姉ちゃんだぞ!』

『さくらね、れんに
ごはんあげるの!』

桜は4歳に育ち周りからも羨ましがられるほど幸せな家庭だった。