先輩とのデートの日。 その日の洋服は今年に入って買った胸元にギャザーにあるペールピンクのニットに、白のシフォンスカートに決めた。 髪の毛は少しだけ巻いていた。 「おかしくない?」 「大丈夫だって」 母親が呆れ顔で私を見ていた。 「そろそろ行かないといけないんじゃない」 母親の言葉に時計を見る。待ち合わせ時刻の五分前になっていた。 白い帽子を手に取り、慌てて家を出る。 ドアを開けると、目の前に先輩の姿があって、思わず仰け反っていた。 「どうかした?」