隣の先輩

 彼女は私と目が合うと、頭を下げ、笑顔を浮べていた。


 その様子から西原先輩の家に用事があるんだと気づく。


 第一印象はすごく綺麗な人だということだった。


 肌はファンデーションを塗っていないのに、キメが細かくて肌荒れとは無縁なのではないかと思ってしまうほどだった。


 長い睫毛に、澄んだ瞳。


 思わず見とれてしまいそうになるほどだった。



 先輩の知り合いなのかな。そう考えると、ドキッとしていた。


 年は私たちよりは年上に見えた。

 だが、これ以上詮索するのもいけないと思い、家の中に入ることにした。


 私が鍵を開けようとしたとき、声をかけられる。


「あなたが安岡さん?」