隣の先輩

 彼女は学級委員にまでなっていた。


 クラスの多くの人と打ち解けて、友達もかなりの数いるみたいだった。


 もともと知り合いだったのか、高校に入ってから知り合ったのか分からないが、かなり顔が広いみたいだった。


 しかし、愛理は人見知りをしない。彼も同じような感じみたいだった。

 どうしてこういろいろと人に対して話しかけることができるんだろう。


 うらやましい。


 そのとき、人の視線を感じる。


 依田先輩が私をじっと見ていた。


「どうかしました?」


「いや。どうしたものかなって思ってさ」


 彼が何を言おうとしているのかよく分からなかった。


「ま、細かいことは気にしないで」


 彼はそう言うと、西原先輩と話をしていた。