隣の先輩

 横の髪がくしゃくしゃになっていた。


 まだ暗いとはいえ、廊下にはあかりは一晩中ともっている。もちろん、私が出た時間帯もそうだ。


 それにエレベータはまだ暗いライトだったが、マンションのエントランスは二十四時間体制で昼間にも負けない明るい光を放っている。


 どう考えても見られているに違いない。

 さすがに笑われるようなことはなかった。


 でも、もしかすると心の中でだらしない子と思われたかもしれない。


 そう考えると、心が重くなってきた。


 人からどう思われているかなんて、今まであまり気にしたことがなかった。


 だから、こんなことでも気にしてしまう自分の心に正直戸惑いを隠せなかったんだと思う。