隣の先輩

 まさか彼から誘ってもらえるとは思いもしなかったからだ。


「じゃ、七時十分にここで」


 彼の言葉にうなずくと、家の中に入っていく。
 今日はラッキーかもしれない。


 朝、会えるだけではなく、一緒に学校に行くことにまでなったんだから。


 早起きは三文の得とはよく言ったものだと思う。


 早く目覚めたことに感謝したくなり、髪の毛をセットするために洗面所まで向かう。


 そのとき、鏡に映った姿を見て、一瞬固まってしまっていた。


 さすがに前髪ははねてはいなかった。


 でも、起きて、制服を着て、そのままエレベーターに乗ったからだろう。