一年前、私と先輩が過ごした季節はあっという間に流れていく。
一日を思えばあっという間ということはない。でも、月単位で考えるとあっという間の時間だった。
辺りは強いほどの太陽の日差しが照りつけていて、学校の外に出ると、すぐに肌に痛みや熱を感じる。
もう夏休みに入っていた。そして、昨年と同じような日程の補習が始まる。
「真由? どうかしたの?」
愛理と咲が少しおくれて出てきた。問いかけたのは愛理のほうだ。
「何もないよ」
「西原先輩のことでも考えているかと思った」
愛理がからかうような表情を浮かべていた。
その名前を出されると、今でも心臓の鼓動が明らかに変化する。
毎日のように声を聞いているのに。
「愛理。真由をからかうのはやめなって」
咲は苦笑いをしながら、私と愛理のやり取りを見守っていた。
二年のクラスわけで理系クラスを選んだ私は愛理や咲と同じクラスだった。森谷君ともそう。
だから、一年前と同じようにそれなりに楽しく過ごしてはいた。
でも、一年前と同じにはいかなくて、クラスも変わってしまったし、先輩たちも学校にはいない。
一日を思えばあっという間ということはない。でも、月単位で考えるとあっという間の時間だった。
辺りは強いほどの太陽の日差しが照りつけていて、学校の外に出ると、すぐに肌に痛みや熱を感じる。
もう夏休みに入っていた。そして、昨年と同じような日程の補習が始まる。
「真由? どうかしたの?」
愛理と咲が少しおくれて出てきた。問いかけたのは愛理のほうだ。
「何もないよ」
「西原先輩のことでも考えているかと思った」
愛理がからかうような表情を浮かべていた。
その名前を出されると、今でも心臓の鼓動が明らかに変化する。
毎日のように声を聞いているのに。
「愛理。真由をからかうのはやめなって」
咲は苦笑いをしながら、私と愛理のやり取りを見守っていた。
二年のクラスわけで理系クラスを選んだ私は愛理や咲と同じクラスだった。森谷君ともそう。
だから、一年前と同じようにそれなりに楽しく過ごしてはいた。
でも、一年前と同じにはいかなくて、クラスも変わってしまったし、先輩たちも学校にはいない。