隣の先輩

「実は私も作っていたんですよ」


 私はベランダから身を乗り出して自分の作った雪だるまを確認する。


 それは少しだけ雪の傘を被っていたけど、確かにそこにあった。


 私が手を伸ばして取ろうとしたときだった。


 突然肩をつかまれ、後方に引き寄せられた。


「そんなことして落ちたらどうするんだよ」


 背中に先輩の気配を感じ、胸が締め付けられたみたいに苦しくなってきて、心臓がドキドキしていた。


「ご、ごめんなさい」


 そう言うと、先輩の体が私から離れるのが分かった。


「謝らなくていいけど、危ないだろう?」


 私はうなずく。


「待っているから、取ってきたら?」



 私はもう一度、うなずくと自分の家に戻った。


 部屋に戻ると、息を吐く。


 先輩からつかまれた肩が熱いくらいあった。



 でも、あまり待たせておくのはよくないと考え直して、ベランダまで出る。


 私が作ったそれも先輩の作ったものと同じように、雪の球を二つ合わせたもの。