隣の先輩

「そうですね」


「昨日も、最初から雨じゃなくて雪が降っていればよかったのに」


「でも、雨は雨でいいと思いますよ」


 そう言ったのは、昨日、雪だったら、先輩が迎えに来ることはなかったかもしれないと思ったから。



 裕樹を呼ぶこともしなかったと思う。


「そうか?」


 先輩はよく意味が分からないのか、不思議そうな声を出していた。


「少しだけ家に来ない?」


 そう言ったのは先輩。


「え?」


 私はその言葉を聞き返す。


 クリスマスに先輩の家に行くということに少しだけドキッとしてしまった。


 でも、先輩のことだから大した意味はないんだと思う。


 私はそう言うと、心を落ち着かせた。


「じゃあ、今から行きますね」


 私は家を出ると、先輩の家に行く。


 リビングには裕樹の姿がなかった。


 チャイムを鳴らすと、すぐに先輩が出てきた。私は先輩の家の中に入る。