隣の先輩


 私が聞けないと分かっていて、そう言っているのだろう。


 裕樹は私の気持ちに気づいているのかもしれない。


 小学校六年なら、恋とかそういうことも分かるはずだから。


 でも、そう思っても弟にそんなことを言えるわけもなく、黙るしかなかった。


「どうしても聞いてほしいなら聞いてやるよ。でも、真由に頼まれたって事実を書くけどね」


 そう言うと、裕樹はケーキを冷蔵庫の中に入れていた。


 先輩の誕生日か。


 知りたいけど、自分で聞くとおかしい、かな。


 それとなく聞ければいいんだけど、どうやって誕生日の話を持ちかけたらいいんだろう。



 裕樹へプレゼントありがとうございます。で、先輩の誕生日はいつなんですか?とか?


 ……あまりに直接的すぎる気がする。