隣の先輩

「先輩の誕生日っていつ?」

「さあ。知らない。聞いてやろうか?」

「本当に? ありがとう」


 とお礼を言った。


 でも、裕樹が悪戯っぽい顔をしていることに気づいて、私は裕樹の携帯を取り上げた。


 そこには

 真由がどうしても稜の誕生日が知りたいらしいから、教えて

 という文面が既に書かれていた。


 私はそのメールの文面を削除して、裕樹に返す。


「変なことを書かないで」

「人が折角書いたメールを。正直に言っただけなのにさ」


 裕樹はからかうような口ぶりで私に伝える。


「それなら私が聞いても一緒じゃない」

「じゃあ、聞けば?」


 どこか自信に満ちた表情で聞いてくる。