隣の先輩

 さっきの宮脇先輩の笑顔を見ただけに、その落差に軽いショックを受けてしまった。


 今後気をつけようと言い聞かせる。


 家の前で先輩と別れて、家の中に入る。


 そのとき、裕樹の手にケーキの箱が握られているのに気づいた。


「それ、どうしたの?」


 自分で自分の誕生日を祝うために買ったとか? そんなわけはないか。


 裕樹の誕生日ケーキは、お父さんが夕方買いに行くと言っていたからだ。


「稜に今日誕生日だって言ったら買ってもらった」

「先輩に?」


 裕樹はうなずいていた。


 子供の無邪気さはある意味最強だと思う。


 先輩からプレゼントなんて、私だって喉から手が出るほどほしい。


 別に物がなくても、おめでとうと言われるだけで嬉しい。