隣の先輩


 振り返ると、そこには背丈の高い男の人が立っていた。


 髪の毛が西原さんに比べると長い印象を受ける。

 大人みたいな雰囲気の西原さんとは違い、どこか可愛い感じのする人だった。


 比較的大きな瞳と、長い睫毛がそんな印象を与えるのかもしれない。



「お前は朝から元気だな」


 西原さんは苦笑いを浮かべていた。


 でも、その人は西原さんから私に視線をずらす。


「この子、誰? お前の彼女? 可愛いじゃん」


 彼女という言葉や、可愛いと言う言葉に否応なしに反応してしまっていた。