隣の先輩

 そのとき、先輩が安心したような顔をしているのに気づいた。


 すんだことは気にしないのが一番なんだろうな。


 私はそう考えると、天を仰ぐ。


 青い空が無限に続くように広がっている。


 私だってそうだから。


「別に昨日のことも、無理に笑えって言っているわけじゃなくて、ただ何かあったら言ってほしいと思ったから。力になれるかは分からないけど」


 私は先輩を思わず見た。


 その顔は今までよりももっと赤くなっている。


 それが私のために向けられた言葉なのか、同じ状況で他の誰かにも同じ言葉を向けるのか分からない。


 でも、先輩からそういうことを言われたのがうれしかった。


 先輩もすごく恥ずかしい思いをしながら言ってくれたんだろう。


 それが分かったから。


「分かりました」


 先輩には元気をもらったから。


「お土産とかほしかった?」