隣の先輩

 こうなったら強引に話を切り替えるしかないと思う。


「さっきは誰から電話だったんですか?」


「賢から」


 あっさりと会話が終わってしまった。まさか電話の内容を聞くわけにもいかない。



 結局ほとんど話もできずに駅に到着した。



 私たちは電車を降り、予定していた博物館に着く。比較的人が多い。


 夏休みだからかもしれない。


「迷子になるなよ」


 先輩はそう言うと、頭を撫でる。


 子供扱いか。


 一緒にデートをしても先輩にとって私は子供しかないのかな。


 そんな距離感を覚えていたが、変なことをきにしていると先輩に余計な心配をかけてしまいそうなので、できるだけ気にしないことにした。


 先輩と一緒に建物の中にはいると、そこには小学生らしき家族連れや、老夫婦、私たちより年上ではないかと思える大学生らしいカップルまでいた。


 幅広い年齢層の人が来ているんだって分かった。


 大学生らしい恋人同士を見て、先輩は宮脇先輩とどういうところでデートしていたのかなと少し考えてしまった。