隣の先輩

 母親の買ってきていたのは、裕樹たちも食べていた苺ショート。


 それをお皿に移す。

 飲み物はジュースだと甘ったるくなりそうだったので、紅茶にする。


 ケーキはスポンジが口の中でとろけるタイプのものだった。


 クリームはそこまで甘くないので、しつこさも残らない。


 このお店のケーキは食べたことなかったけど、おいしい。母親はいつこんな情報を手に入れたんだろう。


 まあ、あの人のことだから、近くにあったからという可能性もあるけど。


 ケーキをあっさりと平らげると、ダイニングテーブルに顔をつける。


 そして、横を見る。窓の外には晴れた空の姿がある。


「なんか眠くなってきちゃった」


 慣れない疲れを感じたからだろう。


 私はその場で崩れるように眠っていた。

 人の気配を感じ、顔を上げる。


 まだぼんやりとしている頭で顔をあげる。


 でも、気配の正体を確認した瞬間、変な声を出して、背筋をしゃきっと伸ばしていた。


「おはよう。寝坊に昼寝ってすごいな。一日何時間寝ているんだ」