隣の先輩

 朝、起きて、学校に行く準備をしていると先輩からメールが届いていた。


 今日、一緒に学校に行こうというものだった。


 いつもなら考えられないくらいの嬉しいメールなのに、昨日の罪悪感があるからだろう。


 申し訳ないような気がしてきた。


 でも、断ることもできずに、先輩のメールに書かれていた時間に家を出ることにした。


 先輩はいつもと同じように、廊下から外を見ていた。


 私が立っているのに気づいたのか、振り返ると、目を細める。


「おはよう」

「おはようございます」


 もうすぐ夏休みになる。


 高校に入って、最初の夏休み。


 でも、先輩達にはあまりそんなことは関係ないのかもしれない。

 私たちは家を出て、学校に向かう。


「昨日言っていたことだけどさ」


 先輩の言っていた「約束」だろう。


「なんですか?」

「笑ってみて」

「はい?」


 意味が分からずにそう聞いていた。


「だから、何でも言うことを聞くんだろう? だから今、笑って」