西原先輩に本当のことを話したほうがいいんじゃないかとも思った。
そしたら、西原先輩から彼女を誘ってくれるかもしれないから。
「この話は稜の前では禁句だからね。また、からかわれるから」
彼女は西原先輩が来る前にそう囁くように告げた。
彼女は私が西原先輩に自分のせいで怪我をしたと言うつもりだったことに気づいたのかもしれない。
西原先輩がこっちにやって来るのが見えた。
宮脇先輩は右手の人差し指を唇に当て、「秘密だからね」と言っていた。
私が宮脇先輩と並んで歩き、西原先輩はその後ろを歩いていた。
時折、宮脇先輩が振った話に返事をする程度だった。



