隣の先輩


「で、お前の試合は?」


 西原先輩は私を見て、そう問いかける。


 私はすぐには答えられずに、愛理を見た。

 彼女はにやにやとした笑みを浮かべている。


 どうやら助け舟を出してくれるつもりはないみたい。


「もう終わりましたけど」

「早っ」


 先輩はそうすかさず反応してきた。


「お前の試合を賭けの対象にしてもよかったな。一試合でも勝ったらお前の勝ちって」

「それは絶対嫌ですから」


 それなら私がすぐ負けるに決まっている。


 でも、先輩はどうしてあんな賭けを持ちかけてきたんだろう。


 私に何かさせたいことがある、とか?