隣の先輩

 教室の扉を開けると、見慣れた姿を見つける。もう戻っていてもおかしくはない。



 あれから私を待っていてくれたのだろう。


 彼は私の席に座っていた。そして、私と目が合うと、手を振る。


「俺の都合で悪かったな」

「いいえ」


 私は自分の席まで戻ると、本を鞄の中に入れる。


 先輩は立ち上がる。


 私は先輩の後をついて教室を出た。


 先輩の教室を見ると、電気はついていなかった。



 宮脇先輩は家に帰ったんだろうか。

 でも、先輩の前でその名前を出すのがはばかられた。