隣の先輩

 宮脇先輩はそんな先輩の言葉に嫌な表情一つ浮かべなかった。 


「神経質だなあ。そんな言葉に食ってかからなくてもいいのに。

今年の夏公開の映画で見たいものがあるの。だから、一緒に行ってくれない?」


「それくらいならいいよ。優勝したらね」


 先輩はあっさり受け入れていた。


「昨年は優勝候補だった先輩に準決勝で負けたけど、今年はもっと頑張るから」


「最後だからな」


 その言葉に宮脇先輩は笑顔で応えていた。


「ありがとう。最後にいい思い出を作れたらいいね」


 そう言った宮脇先輩の言葉が二人が同じ時間を過ごしてきたということを伝えているみたいで、切ない。