そのうち、よりが戻ったりとかするのかな。


 先輩は宮脇先輩のことを今でも好きなのかな。


 先輩を見ると、さっきと同じように涼しい顔をしていた。何も考えていなさそうだった。


 でも、そんなことを聞いていいのかも分からない。


 私が「彼女」という言葉を聞いて動揺している気持ちも分かっていないんだろう。


「お待たせ」


 私にとっては重い時間が流れていた。その時間を流すような明るい声が響く。


 振り返ると依田先輩が立っていた。


 彼の手には私の頼んだサンドイッチと、西原先輩が頼んでいたメロンパンとアンパン。そしてミルクパンを持っていた。