隣の先輩


 思わず口に出していたんだろう。


 森谷君が教室の外をちらっと見た。


「喧嘩でもしたの?」


 西原先輩のことだろうか。


「そういうつもりじゃないけど」

「飲み物なら買ってきてやろうか? ついでだから」

「でも、いいの?」

「気にしない。別にいいって。何?」

「ウーロン茶」

「了解」


 私は持っていた小銭を森谷君に渡した。


 彼は私からお金を受け取ると、すぐに出て行く。


 私は席で、彼が戻ってくるのを待つことにした。