隣の先輩


 家の前で依田先輩と別れ、家に入る。


 家の中には誰もいなかった。


 荷物を置き、部屋に入ると一息吐いた。


 私はそんなに頼りないかな。


 ベッドにすわり、壁にもたれかかる。


 壁の隣には西原先輩の部屋があって、家にいるとしたら何をしているんだろう。


 私を頼ったりはしてくれないかな。


 あれだけ子供扱いされると、それはないか。


 依田先輩の言っていることが当たっていたら、私はあまりに頼りないからということになるし。なおのことそんな気がした。


 何気なく顔をあげる。


 さっきまで赤かった空が紫色を帯びていて、綺麗だと思った。


 ガラスの扉を開け、ベランダに出ると、その空を眺めていた。


 私の住む部屋は両脇に家がある。だから基本的に見えるのは正面だけだ。