隣の先輩

 もう辺りはすっかり淡い色に包まれていた。


 私が足を止めると、依田先輩も足を止めていた。


「ごめんなさい」


「いいよ。俺のせいで遅くなったんだから。でも、大丈夫?」


「大丈夫ですよ」


 私の言葉に依田先輩は笑顔を浮かべる。


「お礼に何かおごるよ」


「いいですよ。あのこの前のデートのお礼だと思ってくれれば」


「そうだね」


 そう依田先輩は笑顔で言っていた。


 私は彼と一緒に家まで帰ることになった。


 依田先輩は不思議な人だと思う。


 この前も何で依田先輩が私と先輩のデートをさせたのか、その本当の理由も知らない。私と先輩が仲良くなるため?

でも、そんなことをする必要性もないのに。


「どうかした?」


 話しかけられて、依田先輩を見る。


「変なことを聞いていいですか?」


「何?」