振り返り、ベッドごと壁を視野に収める。



彼が隣の家の住人ということは壁越しに彼の家があるということになる。


「西原稜さんか」



 彼の名前を呟くと、右手の人差し指を唇に当てる。彼の素性に思いを馳せながら、片付けを済ませることにした。