隣の先輩


 先輩はその足でリビングに入っていく。


 カウンターキッチンなので、リビングからでも先輩の姿を見ることができた。


 でも、できるだけ見ないように心がけ、髪の毛を拭くことに集中していた。


 私は母親にメールをしておく。帰ってきたら教えてくれというものだった。


 しばらく経って、先輩が紅茶を持ってきてくれた。


 私は木製のテーブルにつく。


 先輩はちょうどその向かい側に座る。

 テーブルの上には先輩の持ってきてくれた紅茶以外は何もなかった。


 家で飲んでいるものより、少し色が薄い気がする。


 ちょっと柔らかい感じのする香りをかぎながら、白いカップを口に運ぶ。



「甘い」

 紅茶の苦味とかそういったものが全くないものだった。