隣の先輩


 でも私と先輩の関係は彼氏彼女じゃない。


 ただの高校の先輩後輩で、先輩は同情して一緒に行ってくれただけなんだ。


「ついてなかったですね」


 そう無難な答えを引っ張り出す。


 電車が動き出す。


 窓の外には先ほどのテーマパークの姿を見ることができた。



 雨が再び強くなっていたのか、窓の外の世界が灰色っぽく見えた。


 先輩の視線がそのテーマパークに向けられている。


 その表情は少しだけ名残惜しそうに見えて、

意外と楽しかったという言葉は彼の本心だったのかもしれないと思うと、心の奥が弾むような気がしていた。

 私たちの家の最寄の駅に着くと、さっきと同じような強い雨が降っていた。