隣の先輩

 彼の口から帰ろうという言葉が出てくるのではないかとどきどきしていた。


 雨に濡れてもいいから、彼とこの時間を過ごしたいとも思っていたのだ。


「お化け屋敷でも行くか。あそこだったら雨も気にならないだろうし」


 先輩はお化け屋敷に行こうと言う理由が間違っていると思う。


 雨が気にならないからって行くようなものなんだろうか。


「いいですよ」


 でも、帰ろうかという言葉が出てこなかったことを思うと、やっぱりほっとしていた。


 できるなら、天気が崩れないことを願っていた。



 私たちはお化け屋敷に入ることにした。ほとんど待ち時間もなく、すんなりと入ることができた。