隣の先輩


「折角フリーパスを買ったんだし、観覧車でも乗って、どうするか決めようか」


 そう言うと先輩は歩き出す。私はそんな彼の後を急ぎ足で追いかけた。


 観覧車の前には行列ができていたが、そこまで長いものではなかった。



 観覧車が回るごとに、グループごとに人が減っていく。


 三十分ほど待つと、私たちの番がやってきた。

 さっと乗り込んだ先輩に対して、観覧車が当たり前だけど回っているのに戸惑ってしまった。


 慌てて乗ろうと焦ると、余計に上手く乗ることができない。


 手助けをしてもらい、なんとか乗ることができた。


 そして中に入ると、外から扉を閉ざされた。


 私が先輩を見ると、先輩はなにやら笑っている。


「どうかしましたか?」


「いや、結構とろいなっておもってさ」


 その言葉に顔が熱くなるのが分かった。