隣の先輩

 今度はそんな失態をしないように、焦らずに飲むことにした。


 そして、飲み終わると先輩に声をかける。

「出る? もう少しゆっくりしてもいいけど」


 咳き込んだことを心配してくれているのだろう。

「大丈夫です」


 私は笑顔で返事をする。さっきの恥ずかしい気持ちはどこかに行ってしまっていた。

 私たちはお店を出ることにした。


 レジまで行き、会計を払おうと、財布を出そうとした。


 すると、先輩が「いいよ」と言って私の手をつかんだ。


「でも、自分の分は自分で払いますよ」

「俺につきあってくれたんだから、俺が払うよ」



 そう言うと、さっさとレジで会計を済ませてしまった。