トリガーブラッド~偉大な緑の協力者~

 少年がここにいる経緯……それを思い彼の胸は少し痛んだ。

 言わずとも戦争孤児である事は解る。

 ノックの音がして、ベリルがドアを開くと太めの男が立っていた。

「ひと晩だ」

 バックポケットから20ドル札を5枚ほど取り出し男に手渡す。

 男は確認するように札を握ると無言で立ち去った。

 遠ざかる足音を壁越しに聞きながら振り返る。

「国に帰りたいか」

 アザムの横に腰掛けて足を組み静かに問いかけた。

「帰っても生きていけないよ」

 そうか……ベリルは静かに発して目を閉じる。