「……時間だ」


俺が体を起こしてつぶやくと、栞は不思議そうな顔をした。


俺は携帯の時計を見せた。


「門限、そろそろだろ?」

「あ……」


ここから栞の家までの時間を考えると、もうここを出なければならない時間だった。

携帯が鳴ったのは、忘れないように設定してあったアラーム。

念のため設定しておいてよかった。

危うく押し倒すところだった。


でも、あのまま押し倒してたら、栞、どうしたかな……



まあ、まだ付き合い始めてひと月にもならないしな。


楽しみは、またいずれ……




【END】