大きく息を吐いて唇を離すと、奈良坂君に熱いまなざしで見つめられて、身体の力が入らなくなった。 なんだか、自分の身体が自分のじゃないみたいにふわふわしてる…… もう、どうなってもいい…… 奈良坂君になら、いい…… 部屋に入ったばかりの時は、不安だったけど、 今はもう、奈良坂君と一秒も離れていたくない。 好き…… ソファにもたれかかって、うっとりと奈良坂君の端正な顔を見上げていたら、 奈良坂君がコホンと咳払いして、私の肩に回していた左腕をはずした。