「やり直し」 まだ至近距離のまま、奈良坂君に命令され、私は言い直した。 「えっと……大輔、くん……」 すると、奈良坂君はつと目を細め、眉を寄せた。 「違うだろ?」 そして、またチュッとキスする。 「え、えっと……大輔」 小さな声でそう言うと、奈良坂君はやっと微笑んでくれた。 「よくできました。 これはご褒美な」 そう言って、またくちづけてきた。 ええっ!? ちゃんと言っても、結局キスするの? ずるいよぉ!