なんだかふわふわした足取りで、私は奈良坂君に連れられるまま電車に乗り、繁華街に出た。 映画館に向かったけれど、残念ながら、ちょうどいい時間のものがなかった。 「どうする?」 奈良坂君に聞かれ、ウーンと考えながら答えた。 「どうしても見たい映画があるわけじゃないし、私は映画じゃなくてもいいよ」 そう言うと、奈良坂君は「じゃ、とりあえずどっか入ろう」とまた歩き出した。 私としては、こうして奈良坂君と一緒に街を歩いているだけでも十分嬉しい。 うきうきと体まで浮き上がりそう。