高部先生の車に乗ると、さっき聞いた話がじわじわと実感されてきた。 よかった。 私と奈良坂君は異母兄妹なんかじゃなかった。 ホントによかった。 車窓からはキラキラと光る夜の街を彩る明かりがきれいに見えた。 街はクリスマスの飾り付けでいっぱいだった。 なんだか、イルミネーションが私を祝福してくれているみたいで嬉しい。 来週、奈良坂君が学園に来たら、明るく「元気になった?」って声をかけよう。