すると、奈良坂君のお母さんは「ちょっと待ってて」と席をはずした。 しばらく待っていると、一枚の写真を持ってきて見せてくれた。 「これ、留学していたときのものなんだけど」 そこには3人の人物が写っていた。 今より若い奈良坂君のお母さんと、私の父と、もう一人、さらさらな金髪のかっこいい外国人の男性。 「この人の顔をよく見て」 奈良坂君のお母さんは外国人の男性を指差した。 私は顔を近づけてよく見た。 白い肌、金髪に青い目、笑っている口元。 あれ? 似てる?