「おうちには少し遅くなるって連絡を入れればいいわ。 どうぞうちの電話を使って」 えー、そんなあ。 その上、それまで黙っていた高部先生まで援護射撃してきた。 「じゃあ、俺車で来たから、帰りは家まで送ってやるよ」 こう外堀を埋められちゃったらもう、私に逃げ場はない。 しかたなくお邪魔することにした。 応接間に通され、奈良坂君のお母さんがお茶の準備をしに席をはずすとすぐに家に電話しておいた。 もちろん、電話はケータイを持っているから借りてはいないけど。