私は慌てて付け加えた。 「ほら、奈良坂君、1週間も休んじゃったじゃない? 期末の時に困ると思って。 部活の後にちょっと届けに行くだけ。 郵便受けにでも入れてこようかと思ってるんだ。 どうせ、奈良坂君は病気なんだから会えないだろうしね」 すると、綾音は頬をゆるめた。 「わかった。 書くからちょっと待って」 そう言って、メモ用紙にさらさらと地図を描いてくれた。 「駅から6,7分だから」 「ありがとう」 私はそのメモを受けとった。