それでも、毎日奈良坂君の姿を学園で見なくちゃならなくて。 だから、教室では感情を殺した。 いつもどおりに。 今までどおりに。 綾音は心配してくれたけど、笑って平気なフリをした。 自分がこんなに演技上手って、初めて知った。 こんなんだったら、映画に出てもよかったかも。 結構いい女優できたかも。 ……なんてね。