私は新聞のテレビ欄を見ながら、返事した。 「彼も私も出ないよ。 委員は忙しいからキャストにはならなかったの」 「あら、残念~ でも、映画なんて面白そう。 父兄は見に行ってもいいのよね?」 「えー、別に来なくていいよ」 「あら、どうしてよ。 いいじゃない。 もうすぐだったわよね?」 「19,20日だけど……」 「フフ、楽しみ~」 あーあ、ホントに来なくていいのに…… 私は鼻歌を歌いながら夕飯の支度をする母を恨めしく思いながらテレビをつけた――