暗幕を教室に運び込んで車に戻る前に、トイレに寄った。 俺たちが車に戻っても明日香はまだ来ていなかった。 その隙に俺は高部センセーに釘を刺しておくことにした。 「あんまり明日香にちょっかい出すなよ。 あいつはあんたの相手になるような軽い女じゃないんだから」 高部センセーは車の横に立ってタバコをふかしながら俺をちらりと見た。 「栞はお前の女じゃないんだろ? だったら、俺が何しようがいいじゃないか」 こいつ! 「あいつは真面目なんだよ。 手ぇ出したりするなよ!」