「おお、おお、さすが王子様。 フェミニストだねえ」 高部センセーは、俺が嫌がるのを知っていてわざと王子なんて呼び方をした。 「うるせー! エロ家庭教師!」 俺はもうそれ以上会話を続けたくなくて、ラジオをつけた。 ちょうどそのとき渋滞の切れ目に差し掛かったようで、車が流れ出した。 その後、車中ではラジオのパーソナリティーの声と曲だけが流れ、 ほどなく、学園に着いた。