「今のは栞の卒業した小学校なんだよな?」 「はい、そうです」 「じゃあ、栞の家もあの辺なのか?」 「ええ、うちはもう少し駅寄りで、小学校からは歩いて7,8分です」 「ふうん。 じゃあ、高校へは野川駅から電車で40分くらいか」 「はい、そうですね。 車でもそれくらいで行けますか?」 「んー、ちょっと混んでいそうだから、もう少しかかりそうだな」 高部先生はカーナビを見ながらそう答えた。