―――――― ―――― 夏休みが過ぎ、2学期が始まった。 9月初めのある日の放課後、 奈良坂君に声を掛けられた。 「明日香」 「えっ、なに?」 久しぶりに声をかけられ、ドキリとした。 「暗幕、そろそろ取りに行かないとな」 「ああ、うん。 電話してみる」 そうだった。 文化祭が近づいたら、また連絡するって言ってあったんだっけ。 私はさっそく小学校に連絡を入れた。