6月に入ると脚本ができて、キャストも決まった。 当初の約束どおり私も奈良坂君もキャストにはならなかった。 監督の田中君を中心に撮影は進んでいるようだった。 文化祭委員会は2~3週間に一度あったけれど、もう特に大きな議題はなく短時間で済んだ。 委員会後、奈良坂君は部活に出るようになり、一緒に帰ることもなくなった。 こうして、私と奈良坂君の接点はなくなってしまった。 私はただ遠くから奈良坂君を見つめる日々を過ごしていた――