俺は姿勢を正した。 「もうすぐ試合だぞ、気合入れろ!」 「おっす!」 「おまえには期待してるんだからな。 今年こそ、都大会優勝、頼むぞ!」 「おっす!」 「この間みたいに練習に遅れてきたり、昼練サボったりすんなよ!」 「おっす!」 教師は言うだけ言って気が済んだのか、俺の背中をドンと一つ叩いて行ってしまった。