「一緒に図書室行くとか、栞も王子が好きなんでしょ?」 「いや、私はべつにそんな…… ただ聞かれたから案内しただけだよ」 私は否定したけれど、礼奈は信じていない表情で、フンッと立ち去った。 ひえ~~~っ 礼奈、怖い~~~! 私は礼奈とケンカするつもりなんて全然ないんだけどなあ。 立ち尽くしていると、一部始終を見ていた綾音にも聞かれた。 「奈良坂のこと、好きなの?」